渋沢栄一の名言

渋沢栄一
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商売につていの名言

商売をする上で重要なのは、競争しながらでも道徳を守るということだ。

余はいかなる事業を起こすにあたっても、利益を本位に考えることはせぬ。

この事業は起こさねばならず、かの事業は盛んにせねばならずと思えば、それを起こし、関与し、あるいはその株式を所有することにする。

世の人が元気をなくしており、社会の発展が停滞している。

いままでの仕事を守って間違いなくするよりも、さらに大きな計画をして発展させ、世界と競争するのがよいのだ。

できるだけ多くの人に、できるだけ多くの幸福を与えるように行動するのが、我々の義務である。

数字算出の確固たる見通しと、裏づけのない事業は必ず失敗する。

我が人生は、実業に在り。

お金についての名言

真の富とは道徳に基づくものでなければ決して永くは続かない。

金儲けを品の悪いことのように考えるのは、根本的に間違っている。

しかし儲けることに熱中しすぎると、品が悪くなるのもたしかである。金儲けにも品位を忘れぬようにしたい。

大金持ちになるよりも、社会万民の利益をはかるために生きる方が有意義である。

一個人がいかに富んでいても、社会全体が貧乏であったら、その人の幸福は保証されない。

その事業が個人を利するだけでなく、多数社会を利してゆくのでなければ、決して正しい商売とはいえない。

お金をたくさん集めて、たくさん使うことで社会を活発にし、経済の発展を促すのがよい。

お金持ちはよく集めると同時に、よく使わなければならない。

私は他人が掛物とか屏風とかその他の書画骨董に金を出すと同様に、慈善事業に金を費やすことをもって一種の道楽と思うているくらいである。

我も富み、人も富み、しかして国家の進歩発達をたすくる富にして、はじめて真正の富と言い得る。

信用についての名言

信用はのれんや見た目から得られるものではなく、確固たる信念から生まれる。

信用はそれが大きければ大きいほど、大いなる資本を活用することができる。

世に立ち、大いに活動せんとする人は、資本を造るよりも、まず信用の厚い人たるべく心掛けなくてはならない。

事業には信用が第一である。

世間の信用を得るには、世間を信用することだ。

個人も同じである。 自分が相手を疑いながら、自分を信用せよとは虫のいい話だ。

有望な仕事があるが資本がなくて困るという人がいる。

だがこれは愚痴でしかない。 その仕事が真に有望で、かつその人が真に信用ある人なら資本ができぬはずがない。 愚痴をこぼすような人は、よしんば資本があっても大いに為す人物ではない。

限りある資産を頼りにするよりも、限りない資本を活用する心掛けが肝要である。

限りない資本を活用する資格とは何であるか。

それは信用である。

人間関係についての名言

人を選ぶとき、家族を大切にしている人は間違いない。

仁者に敵なし。

私は人を使うときには、知恵の多い人より人情に厚い人を選んで採用している。

反対者には反対者の論理がある。

それを聞かないうちに、いきなりけしからん奴だと怒ってもはじまらない。 問題の本質的な解決には結びつかない。

お前は自分の立場に忠実なのは結構だが、同時に恕、つまり相方の立場も理解してやるという広い気持ちを持たねば、世の中に円満に処していくことはできない。

親から子に対して孝を励めよと強ゆるのは、かえって子を不孝の子たらしむるものである。

努力についての名言

不言実行と共に、また有言実行も大いによろしい。

長所を発揮するように努力すれば、短所は自然に消滅する。

どんなに勉強し、勤勉であっても、上手くいかないこともある。

これは機がまだ熟していないからであるから、ますます自らを鼓舞して耐えなければならない。

ことに望んで感激すれば、おのずからやる気が出て奮い立つのだ。

真似をするときには、その形ではなく、その心を真似するのがよい。

生き方についての名言

全て形式に流れると精神が乏しくなる。何でも日々新たにという心がけが大事である。

自分が信じないことは言わず、知ったからには必ず行うという思いが強くなれば、自然に言葉は少なく、行動は素早くなる。

人生の行路は様々で、時に善人が悪人に敗けたごとく見えることもあるが、長い間の善悪の差別は確然とつくものである。

悪いことの習慣を多く持つものは悪人となり、良いことの習慣を多くつけている人は善人となる。

死ぬときに残す教訓が大事なのではなく、生きている時の行動が大事なのだ。

大なる欲望をもって利殖を図ることに充分でないものは決して進むべきではない。

空論に走り、うわべだけを飾る国民は決して真理の発達をなすものではない。

人生につていの名言

一人ひとりに天の使命があり、その天命を楽しんで生きることが、処世上の第一要件である。

人は死ぬまで同じ事をするものではない。

理想にしたがって生きるのが素晴らしいのだ。

四十、五十は洟垂れ小僧、六十、七十は働き盛り、九十になって迎えが来たら、百まで待てと追い返せ。

夢なき者は理想なし。

理想なき者は信念なし。

信念なき者は計画なし。

計画なき者は実行なし。

実行なき者は成果なし。

成果なき者は幸福なし。

ゆえに幸福を求むる者は 夢なかるべからず。

参考:渋沢栄一の名言・格言。現代に輝く、経営、仕事の哲学 | 癒しツアー