洗濯洗剤の正しい選び方とプロが粉洗剤を使う理由

洗濯洗剤の正しい選び方とプロが粉洗剤を使う理由

みなさんは、普段の洗濯で衣類の汚れをきちんと落とせていますか?衣類の汚れのほとんどは、皮脂や汗などの見えない汚れです。毎日洗濯しているから大丈夫!と思っていても、見えない汚れをきちんと落とせていないと、汚れが少しずつ蓄積していき、黄ばみや黒ずみの原因になります。洗浄力の高い洗剤を選び、普段の洗濯でしっかりと汚れを落とすことが大切です。

1. 弱アルカリ性の粉末洗剤を選ぼう

液体洗剤には弱酸性、中性、弱アルカリ性の3種類があります。一般的には、弱酸性よりも中性、中性よりも弱アルカリ性の方が洗浄力が高くなります。

衣類の汚れのほとんどは皮脂や汗などの見えない汚れです。皮脂や汗は酸性なので、酸性にダイレクトに反応する弱アルカリ性の洗剤が、最も汚れを落とすことができるのです。

洗浄力が弱いと目に見えない汚れが蓄積していき、黄ばみや黒ずみの原因になります。しっかりと汚れを落とすためにも、普段使いの洗剤は、弱アルカリ性のものを使いましょう。粉末洗剤の多くは弱アルカリ性です、また、液体洗剤にも弱アルカリ性のものがあります。ただし、弱アルカリ性の液体洗剤は、水に溶けると液性が中性に近くなってしまうものが多いので、普段使いの洗剤には、弱アルカリ性の粉末洗剤を使いましょう。

粉末洗剤なら「フレグランスニュービーズ」、液体洗剤なら「ウルトラアタックNeo」がおすすめです。

おしゃれ着や淡い色の服など、デリケートな服には衣類へのダメージが少ない中性洗剤(おしゃれ着用洗剤)がおすすめです。私は「アクロン」を使っています。「エマール」も洗剤としての性能はほとんど変わらないので、香りの好みや価格で選べば大丈夫です。価格はアクロンの方が安くなります。

また、肌の敏感な人には、刺激が強くない、中性の洗剤がおすすめです。かぶれなどが起こりにくく、肌に優しいというメリットがあります。赤ちゃんの衣類にも使える「さらさ」がおすすめです。

2. 蛍光増白剤が入っていない洗濯洗剤を選ぼう

蛍光増白剤は青色や黄緑色の微細な蛍光塗料で、洗濯のたびに、少しずつ衣類に付着し、白い衣類をより白く見せる効果があります。真っ白なシャツや靴下などに使います。「よみがえる白さ!」のCMで有名な「トップ プラチナクリア」などには、蛍光増白剤が入っています。

白い衣類に使うのは問題ありませんが、パステルカラーや生成りなどの淡い色の衣類に使うと、衣類が少しずつ白っぽくななり、色合わせて見えてしまうことがあります。

白い衣類だけをまとめて洗う、という用途でなければ、蛍光増白剤が入っていない洗濯洗剤を選びましょう。

3. 漂白剤が入っていない洗濯洗剤を選ぼう

漂白剤を使うと、衣類のシミや汚れを落とすことができます。また、除菌・殺菌効果があるので、部屋干しの生乾き臭を防ぐこともできます。「ワイドハイターEXパワー」などの酸素系漂白剤であれば、色落ちすることは少ないので、色柄物の衣類にも使うことができます。

ただし、全く色落ちしないというわけではなく、衣類によっては繰り返し洗濯すると少しずつ色落ちすることがあります。また、35度から40度のぬるま湯で洗濯をすると漂白作用が高まります。さらに、漂白剤は、少しずつですが衣類の繊維を痛めてしまいます。

そのため、気になるシミや汚れがあるとか、部屋干しのニオイが気になる、などの特別な理由がない限りは、漂白剤の入っていない洗濯洗剤を使うようにしましょう。

4. 酵素入りの洗濯洗剤を選ぼう

洗濯洗剤は酵素(こうそ)の入ったものを選ぶようにしましょう。酵素には雑菌を含んだ皮脂や角質汚れをバラバラに分解する力があります。

酵素は37度前後で最も効果を発揮するので、「洗い」にお風呂の残り湯を使うと効果的です。「すすぎ」に残り湯を使うと、残り湯に入っている汚れが洗濯物に付着してしまうので、おすすめできません。残り湯は「洗い」のみに使いましょう。

5. 界面活性剤は気にしなくてOK

界面活性剤には汚れを分解し、落ちた汚れを再付着させない効果があります。基本的には界面活性剤が多い洗剤のほうが洗浄力が高くなります。ただし、酵素を配合しているかなど、他の要素のほうが重要になるので、界面活性剤の配合量については気にしなくてOKです。

また、以前は界面活性剤による健康被害・環境負荷が懸念されていましたが、最近の界面活性剤は安全性が高まっており、健康被害や環境負荷を懸念する必要はありません。衣類への残留についても、ほとんどがすすぎ洗いで落ちるようになっています。

界面活性剤についてもう少し詳しく解説しておくと、粉末洗剤と液体洗剤では、使われている界面活性剤の種類が根本的に異なります。

粉末洗剤には陰イオン系、液体洗剤には非イオン系の界面活性剤が使われています。粉末洗剤に使われる陰イオン系は洗浄力を高める洗浄補助剤や酵素を配合しやすい、という特性があります。一方、液体洗剤に使われる非イオン系は洗浄補助剤や酵素の配合が難しくなります。そのため、液体洗剤よりも粉末洗剤の方が洗浄力が高くなります。最近は新技術の開発で、液体洗剤にも配合できる酵素の開発が進み、液体洗剤の洗浄力も向上しています。

おすすめの洗濯洗剤

漂白剤・蛍光増白剤無添加の「フレグランスニュービーズ」

フレグランスニュービーズ


フレグランスニュービーズ

液性弱アルカリ性
界面活性剤19%
すすぎ2回
スピードコースNG
酵素酵素入り
漂白剤無添加
蛍光増白剤無添加

普段の洗濯には、見えない汚れまでしっかりと落とすことができる粉末洗剤をおすすめします。フレグランスニュービーズは漂白剤、蛍光増白剤が入っていない、普段使いにおすすめの粉末洗剤です。酵素を配合して洗浄力を高めているので、漂白剤が入っていなくても繊維の奥の汚れまでスッキリと洗い上げることができます。天然の柔軟剤入りなので、柔軟剤を使わなくてもやわらかい仕上がりになります。柔軟剤を使うと、よりいっそう風合いよく仕上げることができます。

忙しいあなたに!時短ができる「ウルトラアタックNeo」

ウルトラアタックNeo


ウルトラアタックNeo

液性弱アルカリ性
界面活性剤59%
すすぎ1回でOK
スピードコースOK
酵素酵素入り
漂白剤無添加
蛍光増白剤無添加

忙しくくて時短をしたいという人には、すすぎ1回OK、スピードコースOKのウルトラアタックNeoがおすすめです。ウルトラアタックNeoは濃縮酵素が入った液体洗剤で、酵素には雑菌を含んだ皮脂汚れ(タンパク質)を分解する力があります。汚れを落とす力が強いので、洗濯時間の短いスピードコースでも、標準コースと同等の洗い上がりが期待できます。

赤ちゃんの肌にもやさしい無添加「さらさ」

赤ちゃんや肌に優しい「さらさ」


さらさ

液性中性
界面活性剤24%
すすぎ1回でOK
スピードコースNG
酵素酵素入り
漂白剤無添加
蛍光増白剤無添加

さらさは蛍光剤・漂白剤・着色料無添加の液体洗剤です。高活性オーガニック酵素入りで、無添加でもしっかりと汚れを落とすことができます。肌にやさしく、ふんわりとした仕上がりになります。泡切れがよく、すすぎ1回でも使うことができます。皮膚科医監修のもと、肌テストを行っており、赤ちゃんの衣類にも安心して使えます。肌がカサつく人、敏感肌の人にもおすすめです。

着用ダメージまでケアする「アクロン」

アクロン


アクロン

液性中性
界面活性剤21%
すすぎ2回
洗濯コースドライコース
手洗いクリーニング
おうちクリーニング
ソフトコース

アクロンはデリケートなニットやワンピースの洗濯ができる、おしゃれ着用洗剤です。繊維をコーディングする成分が入っており、洗濯中のダメージだけでなく、着用中のダメージも防ぎます。衣類の毛玉は、衣服がバッグやリュック、椅子などにこすれた際に、少しずつ繊維が切れることでできます。アクロンは繊維をコーティングすることで、衣服のすれや毛玉・毛羽立ちを防ぎ、おしゃれ着を長く着ることができます。