デンマークは幸福だと感じている国民が多い国の一つとして知られています。
国連がまとめた「世界幸福度報告」でも、デンマークは2016年は1位、2017年は2位と常に上位に入っています。
この調査は人口あたりGDP、社会的支援(困ったときに頼ることができる親戚や友人がいるか)、健康寿命、人生の選択の自由度(人生で何をするかの選択の自由に満足しているか)、寛容さ(過去1か月の間にチャリティ等に寄付をしたことがあるか)、腐敗の認識(政府に腐敗が蔓延しているか)の6つの項目に基づいています。
デンマークは特に、「社会的支援(困ったときに頼ることができる親戚や友人がいるか)」と「人生の選択の自由度(人生で何をするかの選択の自由に満足しているか)」が他国を大きく上回っています。
ちなみに日本は2016年は53位、2017年は51位でした。
さて、そんなデンマークには「ヤンテの掟」というものがあります。
「ヤンテの掟」は、作家のアクセル・サンデムーセが1933年に書いた小説「A Fugitive Crosses His Tracks」に登場する10カ条のルールで、デンマーク人の考え方を象徴していると言われています。
ヤンテの掟
- 自分が特別だと思い上がるなかれ。
- 自分が人より善良だと思うなかれ。
- 自分が人より賢いと思うなかれ
- 自分が優秀だと自惚れるなかれ。
- 自分が人より知識豊富だと思うなかれ。
- 自分以上の人間はいないと思うなかれ。
- 自分が何でもできると思うなかれ。
- 他人を笑うなかれ。
- 他人のやさしさに期待するなかれ。
- 他人に何かを教えられると過信するなかれ。
アクセル・サンデムーセ『A Fugitive Crosses His Tracks』
日本では、「謙虚」という言葉で言い表すことができると思います。
人生に対して常に謙虚な姿勢であれ、というのが「ヤンテの掟」の本質です。
謙虚であると、些細な事からも幸せを感じることができます。
謙虚であると、自分を高めようと努力をします。
世界で最も幸せな国民、デンマーク人は「ヤンテの掟」を心に刻んで、日々を送っています。