地震のときは1階よりも2階のほうが安全だと言われてきました。
主に木造2階建て住宅の話です。
家が倒壊したときに、1階は押し潰されてしまうが、2階は助かる可能性がある、という理由です。
警察庁の熊本地震に関する調査では、この考え方を裏付けるデータが結果が出ています。
熊本地震で警察が行った救助活動のうち、39ヶ所の倒壊現場の状況が分析されました。
この39ヶ所で倒壊したのは、いずれも木造2階建て住宅です。やはり古い木造は倒壊しやすいんですね。すべて1階部分が崩壊しています。このうち12ヶ所では2階部分も崩れています。
これらの倒壊現場では、78%の47人が1階の居室に閉じ込められていました。うち16人は心肺停止でした。
警視庁は1階で閉じ込められた人が多い点について、被災者の多くを占める高齢者は1階で生活していたとみられるほか、2階で被災した場合は2階がつぶれずに自力で脱出できたからではないか、と分析しています。